手錠

18禁イラスト&SS
手錠

「こんな時間まで付き合わせてすまないな」
「いえ、課長。僕が悪いんです!本当にすみません・・・」
彫りの深い眼窩に乗った、男性的な眉を柔和に曲げ、課長が僕を見た。
気にするなという意味だと分かるが、その気遣いが、かえって苦しい。
視線を逸らそうと時計を見ると、もう11時を回っている。
同僚たちが一人二人と帰り、いつのまにか会社は僕たち二人だけになってしまったようだ。
ほんの数年前まで不夜城と呼ばれたこの会社も、不況の波には勝てずに仕事が激減、昔は
あれだけいた残業者もいない。
もちろん仕事が減ったことだけが理由じゃなくて、もしかしたら残業手当がほとんど付か
なくなってしまったことの方が、大きな理由かもしれないけれど。
そんな状況で僕たちがこんな時間まで会社に残っているのは、僕のせいだ。
僕が明日のプレゼンに使う資料を紛失してしまって、ハードディスクに残っていた作りか
けの文書を元に、一から作り直ししなければならなくなったのだ。
課のみんなが手分けして手伝ってくれたおかげで、思っていたよりも早く資料を揃えるこ
とはできた。
僕にできるのはここまでで、あとはプロジェクトの責任者である課長の作業なのだけれど、
この惨事の元凶である僕が先に帰るなんてことはありえない。
かと言って下っ端にできることはもう何も無くて、気まずい僕はさっきから意味の無い作
業で気を紛らわせていた。
「お茶、どうぞ」
「ああ、ありがとう」
ベンダーから注いだだけのお茶を美味しそうにすすり、課長が微笑む。
すみません、課長。
すぐに書類に目を戻した精悍な横顔に、心の中で詫びる。
でも、あの資料、いったいどこで無くしてしまったのだろうか。
会社から持ち出した記憶は無い。
ずっと僕の机の、上から三段目の引き出しに、平積みに入れておいたはずだった。
無くなるはずは無いのだ。
・・・まさか、誰かが持ち出した?

「半年前のあのプロジェクトの時に使った資料、どこにあったかな?」
「・・・あ。あれは確か、資料室にファイリングしてあると思います」
ぼおっと考え事をしていた僕は、慌てて答えて立ち上がる。
「取って来ます」
「いいよ、私が行くから」
ほぼ同時に課長も立ち上がったけれど、いまさらそうですかと座るのもヘンなので、僕た
ちは二人で資料室へと向かった。
人気の無い廊下に出て、給湯室を過ぎた奥に資料室がある。
そもそも普段から人の出入りの少ない場所だが、深夜の雰囲気はまた違った意味で寂しい。
薄暗い、古い蛍光灯のせいだろうか。
寒々としていて、夏場なら怪談の一つもひねり出せそうな雰囲気なのだ。
「・・・ええと・・・確か・・・」
きちんとファイリングされた資料群の背表紙に人差し指を当てながら、目的のそれを探す。
それはあると思っていた場所に無くて迷ったが、過去の事例に埋もれるように棚の下段に
挟まっていた。
「ぁ・・・・」
ファイルを取ろうと身を屈めた時、元々明るいとは言えない照明が何かの影でさえぎられ
た。
咄嗟に振り向こうとした僕の背中に大きな体が覆い被さり、もの凄い力で押さえつける。
何が起こったのか理解できない僕は、必死に手足を突っ張って振り解こうともがくが、相
手の腕力は僕の渾身の力よりもはるかに強い。
「放せっ!」
肘打ちを食らわせようとした右腕が、いとも簡単に掴まれる。
残った左手で反撃しようとしたけれど、後ろから腕ごと抱き締める要領で締め付けられ、
僕はあっという間に動けなくなってしまう。
「はっなせ・・・って!」
再び反撃しようともがく僕は、浅黒くて僕より一回り大きい手が金属製の何かを持ってい
ることに気付く。
ガチャンっと、それは僕の右手首にはまった。
手錠だ!
驚く僕を尻目に、暴漢はそのまま右腕を持ち上げ、手錠をファイル棚の金具に通す。
逃げ道を奪われる恐怖にパニックになって、あらん限りの力で左手を突っぱねたけれど、
その行為は手錠に繋がれた手首を痛めただけだった。
二の腕で抑え付けられていた左手も簡単にひねられ、僕は軽く両手を上げた格好でスチー
ルの棚に繋がれてしまった。
「佐島くん」
狂ったように手錠をガチャガチャ引っ張る僕の名を、聞き慣れたハスキーな声が呼ぶ。
「課長、なんでこんなこと!」

答えは無かった。
代わりに抱き締めていた手が緩み、僕のネクタイを緩め、ワイシャツを毟り取るように開
く。
ボタンが弾け跳ぶ音が、僕を更なるショック状態に追い込む。
僕は、襲われているんだ。
これはきっと、最初から仕組まれていたんだ。
書類が無くなったのも、課長が他のみんなを帰したのも、みんな最初から・・・。
課長は凍ったように動けない僕の下半身に手を伸ばし、手早くズボンを下げる。
コットンのトランクスまでが下ろされて、僕は恐怖のあまり涙を零していた。
こちらからは課長が見えないのが、恐い。
何をされるのかまったく想像付かないのが、恐い。
尊敬している課長が、獣みたいに荒い息を吹きかけるのが、恐い。
「や、めて、くださ・・・」
剥き出しにされた下半身を熱い手が包み込み、皮を剥き、揉み込み、しごく。
ずくん、ずくんと快感が脈打ち、手の中にすっぽりと収まっている陰嚢がきゅうっと上が
る。
「ぁあ・・・あ・・・ぁっ!」
首筋を舐められ、巧みな指技で股間の肉を嬲られるうちに、恐怖に萎えているはずの僕の
身体が変化を始める。
「あっ!ヤっ!痛・・・っ」
摩擦に慣れていない亀頭をこすられ、尿道口をこじられ、僕は陰部を蹂躙する手から逃れ
ようと腰を引く。
尻の割れ目にぴったり沿うように、怒張した課長のモノが当たった。
それは僕の尻が裸とは言え、ズボンの上からもはっきり感じるほどに、熱くて固い。
「佐島くん」
熱に浮かされた戯言のように僕を呼び、課長が腰を擦り付ける。
太くて熱気をはらんだそれが尻の谷間に押し入り、上下に擦り合わされる。
課長の右手が肉棒から離れて会陰の後ろまで回り込むと、思考の停止していた僕にも、彼
がしようとしている行為が何なのかが分かった。
課長の指は、僕の尻の穴を探っていた。
僕は、犯される・・・!?

課長はどこからか取り出した、弁当の醤油入れみたいな小さな容器の蓋を開けた。
それには透明でドロドロの液体が入っていて、彼は注意深くそれを自分の指に絡める。
僕はと言えば、少しも外れそうにない手錠を緩めようと、無駄な努力をしていた。
しばらくガチャガチャやったけれど、ますます手錠はきつく締まるだけだ。
こすれて痛む手首に脱出を諦め、僕はなんとかいつもの冷静で紳士的な課長に戻ってもら
おうと努力する。
「課長、お願いです。やめてください」
返事の代わりに、ぬめった指が肛門に押し当てられる。
「・・・・ひっ!」
課長の体温に温められたそれは、冷たくはない。
さっきは肛門に弾き返された指が、ぬるぬると入り口を這い・・・
「うぅ・・・っ!!」
長い指が、侵入してきた。
座薬を入れるだけでも違和感があるはずなのに、立ったままの姿勢のせいだろうか、指は
苦もなく奥を目指す。
「ぁ・・・課、ちょ・・・」
指が、深いところにある一点を押し上げた瞬間、イった時にも似た震えが僕を襲う。
「ひぃっ・・あひっ、あ・・・ヤっ」
甘くて切ない衝動が、何度もそこを突かれるたびに沸き立って、僕は腰を前に突き出して
悶えるしかない。
さらに何本かの指も加わって括約筋を広げるみたいにしながら突かれると、もう言葉なん
てまともに話せなかった。
「ぁあーーっ・・・あはっ・・あーーーーっ」
課長の左手が肉棒に絡みつき、尻を責める手と連動してしごき上げる。
前と後ろをぐちゃぐちゃにされて、僕の筒先から塩辛い汁がどっと溢れ出す。
もう、何がなんだか分からなくなって、下半身が熔けてしまいそうだった。
でも、これで終わりじゃなかった。

何度もイくんじゃないかというところまで追い詰められ、それでも寸前で気を逸らされ、
僕は性感だけの生き物にされてしまったようだ。
あと少し、ほんの少ししごいてくれるだけで、もっと強く突き上げてもらうだけでイけそ
うなのに。
課長が身体を離した途端、僕は下半身の切なさで棚にぶら下がるみたいになって、後ろに
腰を突き出した。
「はあぁぁ・・・はあ・・あぁぁ」
まだ尻の中でくすぶっている火種が時折り弾けて、ぶるりと身震いする悦びが生まれる。
僕の後ろでは課長がファスナーを下ろす音がしていたが、今の僕にはそれがどうとか判断
できる思考力は残っていない。
「いやらしい格好だ。綺麗だよ」
興奮を抑えているのか、幾分上ずった声。
課長の手が、僕の腰を掴んだ。
ぬるぬるになって、今や「入り口」になってしまった場所に熱いモノが押し当てられて、
「ぁあぁあああああああああっ!!」
あんなに指で弄られたのに、その感覚は叫ばずにはいられないほど強烈だった。
尻をいっぱいに埋め尽くすほどの肉が、僕を串刺しにしているのだ。
僕がどんなに泣き叫んでも、肉の歩みは止まらない。
どんどん奥まで入ってきて、キチキチに詰まって苦しい内壁をゴリゴリこすって、さっき
指で突かれて感じてしまった部分も越えて、僕は僕自身が意識することのなかった奥の奥
まで犯されていた。
「暖かくて、締まりがいい」
「あ・・・あっ!」
課長が上腕で僕を抱き締め姿勢を伸ばすと、彼より背の低い僕はより深い結合を強いられ
て爪先立ちになる。
「ずっと、こうしたかったんだ」
甘く囁きながら前の肉を弄り、それからゆっくりと腰を使い始める。
「はひ・・ぃ・・・あぁうっ・・・はあっ・・んっ」
深い場所から戻ってきたモノが尻の中の性感帯をグイグイ押して、それだけで漏らしてし
まいそうだ。
ああ、出ちゃう、イっちゃう、
だめ、前、そんな、弄ったら、僕、
「・・・イくよ」
その言葉を合図に、課長は僕を少しばかり持ち上げては落としながら、激しく突き上げて
きた。
「あああああーっ!」
自分の体重の加わったピストンは激しすぎて、僕は泣き叫びながら硬直する。
それなのに、今は放置された僕の陰茎は急角度で起立して、上下に首を振りながら汁を撒
き散らす。
僕は、僕は、だめだ、もう、もう、

僕の射精と、課長が熱い液体を僕の中に流し込んだのは、ほとんど同時だった。
「佐島くん」
僕をぎゅうっと抱き締め、僕の名を呼んでいる。
「・・・ぁあ・・・」
イったばかりで感じやすい場所をまたしごかれて、僕は尿道に残っていた白濁液をどろり
と吐き出した。

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