| あの淵には『河童』がいる、と祖母は言っていた。 『河童』は淵に近付くものを引き込むから、淵に近付いてはいけないのだと。 おそらくは子供たちを水難事故から守るために作られたであろう言い伝えだ。 月夜の晩の淵は暗い水がおどろおどろしく見え、なるほどそんな言い伝えがあってもおか しくない。 「誰か!!助けて!!」 少年は声が嗄れるほど叫び続けた。 「誰か来て!!誰か!!」 淵に向かってゆるく落ち窪んで行く草地に、少年は仰向けに倒れていた。 「殺される!!助けて!!」 涙混じりの悲痛な悲鳴は、静かすぎる林の中に吸い込まれてしまう。 必死で掴む草がぶちぶちと千切れ、少年の身体は淵へと引きずり込まれて行く。 その足に絡みついているものは。 「バケモノだ!!誰かぁ!!助けて!!」 淀んだ水で濡れた手を持つ、異形の生物達。 子供程の小柄な体躯のその生き物は、姿からは想像できないほどの強い力で少年を淵へと 引きずり込もうとしている。 両生類のようにぬらぬらとした皮膚は草のように蒼く、その背には奇妙にねじくれた甲羅 を背負っている生き物。 あの淵には『河童』がいる、と祖母は言っていた。 (嘘だ・・・!嘘だ・・・!これは夢だ・・・・!!) しかし、水に浸かった右足は冷たい。 (目が覚めれば、仏間の隣のあの部屋の布団の上なんだ!!) きつく目を瞑っては見開くという動作を何度も繰り返すが、そこは相変わらずの淵の縁。 『河童』達は少年を水辺まで引き摺ると、ずり下がってきていた短パンを下着ごと剥ぎ取 る。 驚き凍りついた少年の両足を細い手が掴み、大きく開脚させる。 ぬるりとした手が少年の開かれた部分に押し当てられた。 「ひ・・・・ぁ?!」 『河童』の手が肛門につるんと飲み込まれ、少年が息を呑む。 痛みはまったく無く、ひんやりと冷たい異物感だけが腸内を満たしている。 『河童』の手は何かを探すようにぐにぐにと動き、少年の体内のそこかしこをまさぐる。 『河童』は尻小玉を抜くんだよ、という祖母の言葉を少年は思い出していた。 馬鹿馬鹿しい、尻小玉ってなんだよ、と少年は祖母に言ったものだ。 そんな内臓、どこにも無い。 「やぁああぁああ・・・・っ・・・・あぁんっ・・・・はぁ・・・ぁあああぁああぁっ」 少年の直腸内を好き勝手に掻き回すぶよぶよの手の感触に、得体の知れない恐怖とおぞま しくも甘い疼きが生まれる。 「やだぁ!・・・誰かぁ・・・・助・・・けて・・・・・っ」 恐怖で縮んでいたはずの肉茎がぴんと張りを持ち、白い腹の上で踊る。 「ぁんっ!!あんっ!!そこっ・・・ヤだぁ・・・!!」 妖怪達の無機質な視線の中、少年の筒先から粘液が零れ落ちる。 誰一人近寄らぬ淵に、少年の切ない嬌声が木霊し、水面へと吸い込まれて行った。 |
(絵師コメント) 夏らしく怪談めいた絵を描いてみました。(^-^) 夏と言えば水遊び、水と言えば河童、 河童と言えばやっぱり尻小玉ですよね。(笑) アニメっぽくセル画風に仕上げてみました。 |




