久しぶりに見るヨーロッパ人だったが、ジョバンニにとって老虎も恐
怖の対象にしか過ぎない。おびえた目で彼を見つめる。老虎も舐める
ようにジョバンニを鑑賞する。
「ふむ、いい素材だな。準備はできているよ。中でじっくりと楽しん
でくれ。では吾輩は下に行ってくる」
「ほお、なんかあったのかい」
「例の韓国人高校生が今朝自慰してたのだよ。まあやりたい盛りにア
ヌスにバイブだからしょうがないかもしれないが、規則は規則だか
らね。今から部下と仕置きメニューの相談だ。それと、先週逃亡を
企てたタイの少年だが・・・」
老虎は仮面をずいと鬼腕に近づけ、ぼそりとささやいた。
「ぐははは!そりゃあ楽しい見せ物だな。俺も見に行こう。今夜八時
か・・・ いい映像が撮れそうだ」
鬼腕が血走った目で大笑いする。そのとき彼の携帯が鳴った。こんな
地下でも電波が届くらしい。特製なのだろう。
「ちっ!急用ができちまった。ちょっと出かけてくる。後はまかせた
ぜ、陣にデカチン兄ちゃん・・・えっと、竜だったっけか、すまね
えな、ぐふふふ」
鬼腕は早足で廊下を戻っていった。
「では中へ。拡張調教の準備はできている。吾輩はB10にいるから
な」
老虎は鍵をがちゃりと開けて陣に手渡し、早足で去っていった。
残されたのは、陣と竜とジョバンニ。陣は手慣れた手つきで、金属製
のドアを開いた。ギ・ギ・ギ・ギ・ギ・・・・・
ジョバンニと竜は、ごくりと唾を飲み込んだ。


