いつものように混雑した電車内で、少年は硬直していた。
(・・・・・この手って、絶対・・・・・痴漢、だよね・・・・)
最初は右の尻たぶに感じる違和感をカバンか何かが当たっているのだと思っていた。
混んでいる時にはよくあることだと自分を納得させていたのだが、軽く押してくるだ
けだったその手がやがて手のひら全体で丘を包むように押し当てられると、もう疑い
ようが無い。
この角度から考えるにおそらくは真後ろにいる人物。
しかも。
(大きくてゴツい手・・・・男だ・・・・!)
少年は確かに小柄で細身ではあるが、だからと言って女性に間違われるほどではない。
ただ、この混雑でよく見えないために勘違いをしているのかもしれない、と少年は思
った。でなければ、自分が痴漢に遭うはずがない。
(・・・・・・あ!!・・・・・)
尻を這い回っていた手がするりと隙間を抜けて少年の「前」へと回り込んだ。
そして萎縮している少年のモノをやんわりと撫でる。
(・・・・な・・なんで・・・・?!ヤだぁ・・・・っ)
男に触られていると考えただけで悪寒が走り、萎えているモノが余計に縮こまる。
だが、男の手が茎に添って撫でたり袋を揉みしだいたりを始めると、少年の意に反し
て肉棒に血が集まって行く。
形を変えつつあるそれに気を良くしたのか、痴漢の手はさらに大胆な動きでそこを撫
で回した。
コットンパンツの前がパンパンに張って苦しくなり、少年は何とか逃げようと移動す
る隙間を探したが、この混雑では移動どころか一歩を踏み出すことすら出来そうにな
い。
(・・・・・・ひ・・・・っ!)
がくんと電車がカーブで揺れたその時、少年のジッパーが下ろされて男の手が侵入し
た。ブリーフの上からとはいえ茎を扱き上げられ、少年は息を詰める。
自分以外の手がそこに触れるのはもちろん初めてだった。
腰の中心から甘酸っぱい疼きが煮え立ち、性器の先まで痺れたようになる。
痴漢の手が少し先走りで染みの出来た亀頭を撫で、裏筋を摘まみ、袋の中身をくにく
にと刺激すると、思わず漏れそうになる喘ぎを我慢するので精一杯の状況まで追い詰
められた。
(誰か・・・・助けて・・・・!)
もはや自分では制御できないほど昂ぶってしまった股間を嬲られ続け、恐怖と羞恥に
震えながら少年は周囲に助けを求めようとしたが、言葉は出ない。
ただか細く甘い息だけが鼻孔から緩やかに漏れ出すだけだ。
(ぁ・・・・・・あぁあ?!)
熱く昂ぶった肉にひやりとした外気を感じ、少年は息を呑んだ。
痴漢はとうとう少年のズボンを下げ、ブリーフまでめくったのだ。
貪欲な手がひくひくと喘ぐ茎を握り締め、先走りでぬめったそこを直に愛撫する。
オナニーとは比較にならない激しい快感に目の前が真っ白になり、少年は息を止めた
まま全身を硬直させた。
肉を扱かれるたびに皮膚の表面から体の深いところまで悦びが波のように押し寄せ、
袋を絞り出されるたびに恥骨に響く電気のような衝撃が頭の芯まで染みる。
(はぁあぁ・・・・ダメ・・・ダメ・・・イっちゃうよぉ・・・!)
こんなところでイってしまたら。
声を出さずに達する自信は無いし、さすがに出してしまったら他の乗客も気付くだろ
う。そうなれば次の駅で、自分は変態と罵られることになる。
それも下着までずらして下半身を丸出しにしたこんな格好で。
痴漢の興奮したイチモツを自分の尻に感じながら、少年は融けてしまいそうな意識を
必死で繋ぎ止める。
だが溢れ出す汁でまみれた肉の限界は、もうそこまで来ていた。




