「ね、一緒に入ろ!」
「無理だって、狭いしさ。それよか、こっち見て。」
「え~。」
俺がカメラを向けると、少年はヤダとか何とか言いながらシャワーカーテンを閉めよ
うとする。
「なんで閉めちゃうんだよ。いいじゃん。」
「ヤだよ。写真はダメ。」
「一緒に入るのはいいのに、写真はダメなのかよ。」
俺はなおもしつこくカーテンをめくり、シャッターを切る。
「うわっ!!」
次の瞬間、俺の買ったばかりのカメラは泡だらけの水浸しになってしまった。防水タ
イプのを買っておいて、本当に良かった。
少年が楽しそうに笑いながらぺろりと舌を出す。
「ごめーん。かかっちゃった?」
「かかったさ。ひでーなぁ。」
Tシャツの裾でカメラを拭きながら、俺はぶっきらぼうに答えた。
「ごめんね。・・・・・怒った?」
「別に。」
ぱしゃっと水音がして、少年の両腕が俺の方に伸ばされていた。
細くて白くて、長い腕。
なんて綺麗な腕なんだろう。
俺は思わず見とれて手を止めた。
「ね、一緒に入ろうよ。」
薄らと上気した頬と、薄桃色の唇。
湯に浮かんだ泡の向こうに、唇より色付いた小さな胸の突起と、未だしっかりと皮を
被った少年の証が見え隠れしている。
まだ触れたことの無い少年のその部分の手触りを思い浮かべただけで、俺の下半身に
血が集まって行く。
「ね。いいでしょ?」
そんな風に誘われて、拒否できるヤツなどいないだろう。
俺は撮影を諦めてTシャツを脱いだ。
せめて、その気が無いふりでもするように、ゆっくりと。




