少年は保健室の窓の外を眺めながら、どんどん早くなる鼓動を痛いほど感じていた。
彼の横には恐持てで有名な体育教師が、眉間に皺を寄せ、腕組みして立っている。
脇の下に挟んだ体温計が冷や汗で濡れて余計に体温が下がりはしないかと思うと、緊張からさらに汗が滲む。
彼は体調不良を理由に、もう三度も体育の授業に出ていない。
さすがに四度目ともなると教師の方も黙って見過ごすわけにはいかず、こうしてわざわざ保健室まで付き添って来たのだ。
仮病とバレたら。
いや、発熱を理由にしてしまった以上、あと数秒でバレるに決まっているのだ。
緊張と恐ろしさで、少年の胸が痛む。
こんなにも苦しいのだから、ほんの一度でも熱が上がってはくれないかと、少年は僅かな期待を込めて脇を締めた。
「まだか?」
いらいらした調子で体育教師が促す。
「電子体温計ですから、アラームが鳴りますよ」
二人の側で事の成り行きを眺めていた校医が、のんびりと答える。
その直後、ピピッという小さな音が鳴った。
少年は脇の下から恐る恐る体温計を取り出した。
思った通り、それは汗でびしょびしょに濡れている。
少年は祈る思いで液晶を覗き込む。
もしかしたら、本当に熱が上がっているかもしれない。
「・・・・・・ぁ」
少年の願いも虚しく、体温計のデジタル表示は36.2度。
申し開きのしようの無い、平熱だ。
万事休す。
体罰派の体育教師の怒声とビンタが瞬時に思い浮かび、こんなバレやすい嘘をついてしまった後悔の念がどっと湧き上がる。
「おい、見せろ」
固まったまま言葉を発しない少年に痺れを切らした教師が、よく日に焼けた太い腕を伸ばす。
しかし、体温計を取り上げたのは、校医の方だった。
「37.8度。熱がありますね。休んだ方がいい」
彼はそういうと、さっさと体温計をケースにしまってしまった。
渋い表情の体育教師が何かぶつぶつ言いながら保健室を出て行き、部屋には驚いた顔の少年と奇妙に微笑んだ校医が残された。
「あの・・・」
訳が分からず、少年は校医を見つめる。
三十路絡みのその男は、縁無しの眼鏡を中指で押し上げ、面白そうに少年を見ている。
「体育は嫌いか?」
そう言ってから、男は小さく笑った。
「体育っていうか・・・バレーボールの授業が・・・」
男が笑ってくれたので、少年は少しほっとしながら答える。
「僕、体が小さいし運動苦手だから、狙い撃ちにされちゃうんです」
「なるほど」
校医は立ち上がり、ドアへと向かう。
そしてなぜか保健室のドアの鍵を、内側から閉めた。
「なんで、鍵・・・」
訝しがる少年を見る男の視線には、先ほどとは違う何かがある。
ギラギラとした男の欲望を感じて、少年は思わず椅子から立ち上がった。
「僕、もう行きます」
「駄目だ」
男の制止はどこか凄みを帯びていて、少年はまた汗ばんできた手を握り締める。
「ギブアンドテイクだ。助けてやったんだから、礼をしてもらう」
「・・・僕に、何をさせるつもりですか」
「簡単なことだ」
男はゆっくりと歩み寄り、少年のしっとりと濡れた首筋に指を這わせた。
「お前はただ黙って寝ていればいい」
「へ・・・・変態!」
明らかに性的な雰囲気を感じ取り、少年は不快と怒りと、少々の怯えの混ざった声を張り上げ、男の手を振り払おうと肘を突き出す。
「変なことすると、人、呼ぶぞ!」
「呼びたきゃ、呼べよ」
男は全く動じる様子も無く、振り上げた少年の右手首を左手でやすやすと掴んだ。
「放せ・・・・っ」
少年は力いっぱい腕を引いたが、男は見掛け以上に力が強く、びくともしない。
「・・・・痛っ」
大人の力を見せ付けられ、少年の目に動揺が浮かぶ。
男は少年の怯えを楽しんでいるのか、薄笑いを浮かべながら少年の頬を撫でる。
「奇麗な肌だな」
男の指はねっとりと頬を撫で、鎖骨をなぞり、乳輪の辺りで止まった。
「・・・・ぅ・・・・っ」
体操着の上から爪の先で乳首を引っかかれ、そのむず痒さに吐息が漏れる。
意図せず出てしまった声に驚き硬直する少年の耳に、男は囁くように言った。
「俺もヤバいが、お前もマズいんじゃないのか?授業をサボって校医とイチャイチャしてたなんてウワサが立ったら、バレーボールで標的にされるくらいじゃ済まないだろうな」
少年の脳裏に、いつも彼をからかう体格の良い同級生達の姿が浮かんだ。
彼らにとって、この状況はさぞかし面白いネタになるだろう。
少年の肩から力が抜けて行く。
「それでいい」
男が満足そうに笑った。
「ベッドに寝なさい。それと、人に知られたくなかったら、声は出すな」
「う・・くぅ・・・・っ」
少年は保健室のベッドに仰向けに寝かされていた。
下半身には何も着けておらず、シャツも乳首の上まで捲り上げられている。
「・・・んう・・・・っ」
しかも、立て膝にして広げられた足の間には服の前をはだけた校医が陣取っており、先ほどから慣れた手付きで少年の陰部を弄っていた。
男の指は透明なジェル状のものでぬめっていて、彼はその手でまだ半分皮を被った肉茎をしごいたり、きつく閉ざされた肛門に無理矢理指を突っ込んだりしているのだ。
「・・・三本」
「ぁ!・・・・・っ」
三本の指が同時に肛門を犯し、鈍痛と圧迫感で少年がうめく。
男は空いた左手で素早く肉茎をこすり、その拍子に緩んだ肛門のさらに深くへ指を進ませる。
ギリギリまで広げられた括約筋が軋んだが、数十秒間そのままでいると、そこは少しずつ寛いで痛みが薄らいできた。
「いつもどうやってオナニーしている?」
少年は興奮で熱を含んだ男の声を無視したが、長い指で深いところを何度も突かれて涙声で答える。
「ちんちん、こすって・・・」
「半剥けチンポをしごいてるのか?」
眼鏡の向こうの目がニイッと笑った。
「今から面白いコトを教えてやるよ」
男は人差し指を少し曲げ、少年の腸壁を捲り上げるように押す。
「ぁ・・・・あっ!」
その瞬間少年の下腹がびくびくっと痙攣し、少量のザーメンが筒先から飛び出した。
いつものオナニーによる射精感とは違う、しかし同じように甘い感覚が尻の奥からどっと吹き出す。
それはあっという間の出来事だった。
「あ・・・な、なんで!?」
初めての快感に戸惑いながら、少年は自分の腹に零れたモノを驚きの目で見つめる。
「前立腺だよ。ここをこうして・・・」
男の指が、またも少年のある部分を押し上げる。
「あぁっ!」
一度目よりも強い圧迫に、少年はあられもない声を上げて硬直し、もう一度少量を漏らす。
「押されると、勝手にイってしまうのさ。気持ちいいだろう?」
ぐちゅり、と指が回され、少年の尻から今まで感じたことの無い種類の悦びが生まれる。
「ヤだぁ・・・・っ。やめて・・・」
少年の反応に気をよくした男は、わざと指を広げるようにして二度三度と突いた。
「ぁ!いっ!・・・ヤ、だっ!」
若鮎のようなしなやかな身体がびくんっびくんっと跳ね、先走りがたらりと零れる。
「声が大きいぞ」
男はそう言いながらも、ぐりぐりと指を回して前立腺を刺激する。
「ぃ・・っ・・・いぅ・・・っ」
少年は自分の口を手で押え、必死で声を堪えるしかない。
その間も引っ切り無しに与えられる前立腺への愛撫のため、少年は下腹を波打たせ、押し殺した声であえぎ、透明な粘液を溢れさせる。
男は先走りを指に絡ませ、亀頭にかかった皮をぐるりとなぞった。
「んんぁあんっ!」
尻を串刺しにされ肉棒をしごかれる前後からの責めに、両足を大きく広げて少年が泣いた。
前をしごかれるたびに肛門が男の指を締め付け、そのために余計に前立腺が刺激される。
「いひぃ・・・っ・・・指、抜いて・・ぇ・・・っ」
「まだだ。もっと慣らして俺のチンポを突っ込むんだからな」
「ひ・・っ・・・あぁああぁあ!」
四本目の指がずぶりと刺し込まれ、堪え切れない悲鳴が上がった。
「そんな声で鳴いたら、感付かれるぞ。保健室で大股広げて、男に指を四本も突っ込まれてる淫乱だって、学校中の話題になるかもな」
「・・・ぁあ・・・えぅ・・・っ」
少年は両手で口を覆い、鳴咽を飲み込む。
それでも、男が尻を突いたり皮が引き攣れるほどしごいたりを繰り返すため、彼は喉の奥から絞り出す甘声を上げながら先走りを零し続けた。
「ぅあ・・くうぅ・・・」
粘着質の音を立てて指が引き抜かれ、腸壁をこすられる感覚で少年が甘い吐息を漏らす。
「そろそろいいだろう」
男は既に固く勃起している自分の肉棒にジェルのぬめりを擦り付けた。
半分皮を被った自分の陰茎とは違う、成熟してエラを広げた男根に、少年は恐怖を隠さない。
「やめて・・・そんなの、入らない・・・・」
「そう思うなら、力を抜いてろ」
そう言いながらのしかかってきた男の熱い体温に、少年は改めて犯される恐ろしさを感じていた。
大きな手があまり筋肉の無い太腿を割り、尻を抱え込む。
指で弄られていた部分に肉棒があてがわれ、少年の恐怖は最高潮に達した。
「痛ぃ!ヤダ!ヤダ!」
「暴れるな!」
入口付近を広げつつあったモノを拒むかのように、少年の体が上へ上へとずり上がり、それを引き戻そうと男が肩を掴む。
少年の身体は男とベッドの間で回転し、彼はうつ伏せになってベッドの上を這った。
「人に見られてもいいのか!?声を出すな!」
男の叱責に、びくんっと少年が止まった。
「そのまま大人しくしてろ」
荒い息を吐きながら、男は少年を後ろから抱き締める。
「そうだ、そのまま・・・・入れるぞ」
「・・・いっ!」
尻を貫かれた瞬間、少年は奇妙な声を出したが、それ以上は叫ばなかった。
涙をいっぱいに溜めたまま両手で口を覆い、声どころか息まで止めているようだ。
「動くぞ」
「ぁう!」
ぱつん、と肉が打ち合わさる音がした。
さすがに初体験の少年に快感がある筈も無く、彼は痛みを堪えて身を竦めている。
少年が大人しくなったのを良いことに、男はだんだんと激しい動きで責め始めた。
「あ・・・ひぃ・・・っ」
耐え難い痛みに、またしても少年の身体がずり上がる。
男は少年に突き刺したまま細い体を軽々と引き、自分はベッドから降り立った。
「お前も少しは楽しませてやるさ」
少年の股に手を差し入れ、すっかり縮んでいた陰茎をしごく。
「ぁあぅん・・・・」
鼻にかかった淫らな声を漏らし、滑らかな背中がしなる。
「ぁ・・・ぁ・・・ぐぅ!」
だが、すぐに再開されたピストン運動に、甘い響きは苦悶の声に変わった。
打ち付ける肉の音と苦し気な息だけが、部屋に響く。
我慢しようとしてもずり上がってしまう身体を引き戻されながら犯される様は、蹂躪という言葉が相応しい。
「ぅうぁぁあ・・・」
亀頭に張り付いている皮が剥がれそうなほどしごかれ、少年が鳴いた。
「はは。ちんぽを握られると、締め付けやがる。そら、どうだ?」
男が激しく尻を使いながら、肉茎をこする。
「あぁひっ!いぁ!あ!いっ・・ひっ!」
その時、男の逸物が少年の性感帯を突いた。
「ひぃぁあああっ!」
目一杯しごかれた少年の肉が白濁液を吹き上げたことに、男は歓喜した。




